マルチの子

★★★

マルチとかネットワークビジネスMLMとか、意外と近くに(直では無いが)はまってる人がいるらしいので後学のために。後学ってごがくって読んでてなぜかへんかんできないってなった。いろいろ考察しておきたい。というか理屈と感情両面で武装しておきたいというか。おそらくなかなか人間心理を突いた代物なのだろう。渦中に陥るとどう動くかもわからなくなるものだし。

定義とかもあとで調べる。 広い意味では紹介キャンペーンみたいなのはSingle Levelなんだろうか。 ネットワークビジネスの一種の気もするけど、さらに2次派生以上するものがいわゆるMLMなんだろうか。

ヒエラルキーをあえて作るのも人間心理に付け込んでいるんだと思うが、いわゆるインフルエンサー的な仕事との差異は何になるんだろう。

消費者目線では中間の階層はフラットな方がいいし生産者もそう。 ネットで口コミいくらでも拾える状態で双方にメリットなさそうな形態なのは確かで、であれば組織内で自給自足するしかないので、必然的にたこ足食いになるのはもう構造的にそうだよなーという感じ。 とはいえ口コミも玉石な状況でそれを仕訳けるのも実際大変だ。信用できる情報は欲しい。

個人が仲買人とか代理店になれる、まではいいんだけど、やはりMulti Levelの部分が蛇足なんだろうか。紹介ビジネスは普通にあるわけだし。

などいろいろ考えたくなる意味で良書なんだと思います。 小説としてはかなり大味なのは否めない。

特に前半パートはたぶんリアリティあるんだろう。ヒエラルキーの上に行きたくなってしまう感じとか。そのヒエラルキーの重みづけで各マルチの性格付けができているっぽい。 若い人たちしかいないいけいけな営業系の会社もこんな感じな気はする。サークルの延長のノリでいけるところまでいけるといいけど、ずっとはしんどそう。 といいつつ、はまる人の気持ちがわかる気もした。下を応援することが自分の成長になるという表現もよく考えられている。