夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

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こんな子いるか実際!とかいってたらまれにいたりするから困る。

どこまでも暴走する己のロマンチック・エンジンをとどめようがなく、やがて私はあまりの恥ずかしさに鼻から血を噴いた。
 恥を知れ。しかるのち死ね。
 しかし私は、もはや内なる礼節の声に耳を傾けはしない。
 なぜなら、堕落のきわみにある現今の大学において、ことあるごとに恥を知り、常住坐臥礼節を守ってきても、報われることは皆無だったからだ。

「ハッピーエンドだ。誰もが赤面することうけあいだ」

「奇遇ですね」
「たまたま通りかかったものだから」

彼女はふくふくと笑って「ご一緒します」と頷いた。

人事を尽くして、天命をまて。