巡礼の年2

眠いけど読んでいる。Serphと合う。
しかたないじゃないか、とつくるは自分に言い聞かせる。もともと空っぽであったものが、再び空っぽになっただけだ。誰に苦情を申し立てられるだろう? みんなが彼のところにやってきて、彼がどれくらい空っぽであるかを確認し、それを確認し終えるとどこかに去って行く。あとには空っぽの、あるいはより空っぽになった多崎つくるが再び一人で残される。それだけのことではないか。

二重の意味で一人であることは、あるいは孤立の二重否定につながるのかもしれない。