僕のメジャースプーン

★★★★

エピソードを積み重ねて丁寧にふみちゃんの魅力が伝わっていく。 テーマはちょっと哲学。

「子どもたちは夜と遊ぶ」の秋先生の能力がここで明かされる。 イメージが水谷豊で固定した

「馬鹿ですね。責任を感じるから、自分のためにその人間が必要だから、その人が悲しいことが嫌だから。そうやって、『自分のため』の気持ちで結びつき、相手に執着する。その気持ちを、人はそれでも愛と呼ぶんです」

「自分のエゴで、自分の都合で、時に結びつき、時に離れ、互いを必要とする気持ちに名前を与えてごまかしながら、僕たち人間は発展してきた。ずっとそれが繰り返されてきた。今、小さなあなたが一人きりで責任を感じて泣くことは何もないんですよ。――ふみちゃんが悲しいことが、苦しいことが、本当に嫌だったんでしょう?それを愛と呼んで何がいけないんですか」

「覚えているんですね」 初見では流してしまったが、ふみちゃんには能力がかかっていなかったということらしい。 ふみちゃんも能力者説もあるんだろうか。無いか。